悪童日記のデジャヴ


ここを閲覧できるのは私の信頼する一部の方であり、様々な過去を持った人がいる。誰かのトラウマを刺激することのない表現をしたいが、今回の日記は主に性的な内容となるため、心配な人は閲覧を避けて欲しい。

また、これを書くことで私は軽蔑されるかもしれないが、できればそうならないことを願っている。

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何歳の頃の話とは言わないが、これはずっと前のことだ。


私は強姦をされた。
その時のことは今はなんとも思っていないので、同情はしないでほしい。

相手は知っている人だった。最初こそ抵抗しようとしたが、私の力がまったく敵わないことが分かったので抵抗をやめた。

私は元々、苦痛を感じた時にそれを自己から乖離させる癖があり、その時も気がつくと感情のスイッチが切れていた。きっと天井でも眺めていればそのうち終わる、そう諦めた。

死体のようになった私に冷めてしまったのか、相手は最後を迎えなかった。『ごめん...つい..』と言い残して去っていった。


私の苦痛の乖離とは、その場を耐えるのに有効なものであって、安全が確保されると乖離していた苦痛が還元される仕組みになっている。

1人になった時に、初めて不気味に思えた。それが私の初体験だった。



私はしばらくその恐怖と気持ち悪さを恨んでいた。毎日、感情の記憶を殲滅するための方法を考え続け、ある方法に行き着いた。それは、恐怖を反復することだった。

トラウマ級のホラー映画だって、同じシーンを何度も見ればそのうち慣れてしまう。ならば、犯されることに慣れれば恐怖は消滅すると考えた。


私は一日だけ、風俗嬢になった。
どうして一日で終わったかと言うと、その日だけで今まで引きずっていた恐怖が軽くなったからだ。強姦と風俗では状況がかなり異なるが、あの出来後をただの性体験の一部として昇華するには充分な体験をした。目的の効果は達成したのだ。

『自分の体を人に使われることは思っていたよりも抵抗がない』。そう思えたことで、『あれは同意がなかっただけで行為そのものに恐怖する理由はない』と処理をした。



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それからしばらくして、私はどこかで知り合ったとある社長に愛人にならないかと誘われた。

愛人そのものは断ったが、社長は『君は脱がなくていいから、一緒にホテルに来て、タバコでも吸いながら僕が1人でするのを見ていてほしい』と言った。

変な趣味の人もいるものだと思ったが、私は了承した。生きることに執着もなかったし、もし2人きりになって襲われるか殺されても、それはそれで仕方ないと思っていた。

結果から言えば一切危険な目には遭わなかった。

私はただ言われた通り、ベッドから少し離れたソファーに腰掛け、退屈しのぎにタバコを吸いながら自慰が終わるのを眺めていた。

社長は私に脱がなくて良いと言ったが、それは私のためではなかった。自分だけが脱いでいるという羞恥的な状況を楽しんでいるようだった。

この機会は何度かあった。

時には始終大音量でAVを流していることもあった。おかげでAV女優の名前を何人か覚えた。

またある時には、自慰の前に放尿を見て欲しいと言ってきた。見るのは構わないが、見られて喜ぶ感覚は謎のままだ。

そしてある日、社長は『叩いて欲しい』と言ってきた。普通のホテルに鞭などないが、社長は自分のスーツからベルトを引き抜き、それを差し出した。

物は使いようなのだなと感心した。こういうのが好きな人にとっては、ベルトのこの使い方は常識なのだろうか。

社長からは毎回口止め料としていくらか渡されていたが、それを上乗せするというので、私はベルトを受け取り、扱いやすい長さになるまで端を手首に巻いた。

目の前では裸の男が背を向けていて、何が嬉しいのか分からないが女みたいな声で1人で喘いでいる。無駄に発声がよく、うるさい。奇妙な光景だ。

その空間の中で私は、こうして人を叩くのなら、手首のスナップを効かせるのが上手な打楽器奏者の方が向いているだろうなどと考えていた。


社長がくたばっている間、私は洗面台にある個包装のアメニティや入浴剤から使えそうなものを拝借したり、冷蔵庫の中にある『ご自由にどうぞ』と書かれたゼリーやお菓子、戸棚のインスタントコーヒーを回収して鞄に詰めた。

それでも社長が起きない時は、壁に耳を当て、隣の部屋が何をしているのか探ったりした。たいてい喘いでいるのは女の方で、社長のように女々しく叫ぶ男はいないようだった。


受け取ったお金は、全てを自分に使うとバチが当たるような気がして、半分は動物基金に入れていた。日本のどこかに、社長のお金が救った猫が生きているかもしれない。

私の自宅には、こつこつと持ち帰った化粧水と入浴剤が溜まっていた。間違えて泡風呂用の入浴剤も持って帰っていた。もちろんバブルバスなど家には無い。仕方ないので湯船に突っ込み、中で暴れて泡立ててみたりした。


変わった生き物を見飽きた頃、私は社長と会うのをやめた。


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そこからさらにしばらくして、ある男から売春を持ちかけられた。

1回5万円くれると言うが、私は気が進まなかった。そもそもセックスなんて面倒くさいし、病気を貰うリスクもある。誘いは断った。

私は普通に風俗へ行けばと言ったが、彼は毎日誰とでもやってる女は嫌だと言う。

中略するが、結局私は、体を売りそうな女の子を探して男に紹介し、上手くいった場合にその紹介料を貰うことになった。

私は売春の斡旋屋になった。(※)



※ 売春防止法での売春の定義は以下である。(引用)

(定義)
~第二条 この法律で「売春」とは、対償を受け、又は受ける約束で、不特定の相手方と性交することをいう。~

つまり、代償の約束があっても相手が不特定でなければ厳密には売春とならない。私はそれを知っている上で、男に対し、紹介した女性を『愛人』とすることを約束させた。(愛人にお金を渡して性行為をすることは売春にはならないので、法律違反にもならない)



私には候補者の心当たりがあった。

その候補者というのは同級生で、いわゆるギャルっぽい格好をした女の子だった。彼女とは特別仲良しというわけでもなかったが、近づいてみることにした。


彼女は見た目も話し方も強気な姉御肌を気取っていたが、それが見せかけなのは分かっていた。誰とでも後腐れなくやれることが大人だと勘違いしている、背伸びしたがる女の子だった。

やがて彼女から一夜限りの男たちの愚痴などを聞き出せるようになった時、私は『どうせやるならお金になった方が良いと思わない?』と切り出した。

後から文句を言われると面倒なので、援助交際目的の男がいることはあらかじめ伝えた。

その上で、『私はまだ子供だからそういうことする勇気はないけど』『割り切った関係って大人って感じするよね』と思ってもいない言葉を使い、彼女の大人への憧れを煽った。彼女は男と会うことに乗り気になった。


次は男の方だった。
私の目的は、男と彼女がうまくいくことなので、そのためには男にも仕込みをしないといけない。

男から彼女へ送るメールの文章は私が考えた。
そして初回は会うだけに留めること、紳士に振る舞いいくらかお金を渡し、彼女に『この人は会うだけでお金をくれる!』と覚えさせたら、次の回でホテルに誘う流れを作るように伝えた。

この時に男から『迷惑ならもう会わないようにするから』とでも言い、今後も会うか否かの2択を迫れば、すでに簡単に手にいるお金に味を占めている彼女は断れないだろう。

そういう作戦だった。



男はうまくやったようだった。
後日、私へのチップとしてピアノにお金が置かれた。

友人はと言うと、ブランド物のバッグや小物を持つようになった。学校で噂になるのを恐れてか、男とは食事だけに留めたと報告してきたが、事実がそうではないことは知っていた。事後に男が送るメールの添削をしていたのは私だったからだ。


結局、何人かの女性を男に会わせた。女性同士に繋がりが出来ないよう、候補者はそれぞれ別の畑から1人ずつ選んだ。




どうしてそんなことをしたのかと言われれば、話は最初に戻る。

私の中には、かつて強姦された時の恐怖は消えていたものの、悔しさが残っていた。自分を消耗されただけで、何も残らなかった悔しさだ。
あの男が我に返った時、お詫びにいくらかのお金でも置いていったなら、あの悔しさはもっと早く捨てられたかもしれない。

女性の体には価値がある。
時に男性が、力ずくで手に入れようとする程の価値だ。それを使うのであれば、売るのがあるべき姿だと思っていた。

セックスをしてお金を得て、所持品が潤っていく彼女たちを見ると安心した。

消耗されただけで何にもならなかった私とは違う、これが正しい光景なのだと思った。





【New!】

 

2020.6.18

ORDERページ(注文参考情報)を一時的に非表示にしております。編集完了次第 再掲いたしますが、それまでの間につきましては料金等 直接お問合せください。

 

2020.4.15

コロナ感染拡大防止のため、4月・5月・6月の各種イベントと演奏業が中止・延期になります。NEWS

 

2020.4.4

▼食育スペシャリスト中村詩織さんに制作のご依頼をいただいたLINEスタンプが販売開始いたしました!

▼イラストメイキング動画のYouYubeリンクを追加いたしました!

どちらもLINKからご確認いただけます。

 

2020.4.4

コロナ感染拡大防止のため、4月に予定しておりました各種イベントを中止・延期とし、該当宣伝ページを削除いたしました。騒動が収束次第、改めて設定と告知をいたします。NEWSに掲載中のイベントは現在のところ開催予定となっております。

 

2020.3.6

プラネタリウム朗読会への出演情報、マンドリンオケへの出演情報を追加致しました。

詳細はNewsへ。

 

 

2020.1.28

新作イラスト「雪」を追加いたしました。

※デジタルイラストへ更新

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